清酒系れとろ看板(北海道編)


清酒「男山」 北海道旭川市:男山 撮影地:北海道
特選酒「男山」・銘酒「亀甲長」山崎醸 撮影地:北海道(展示品)
寛文年間に伊丹で創業したという「男山」です。看板では旧社名の山崎酒造さんとなっています。右下には年号も入っており、昭和36(1961)年の看板であることがわかります。「男山」というお酒は全国に多数あるので、旭川の「男山」はラベルに小さく「北海」の文字が記されています。旭川の北海「男山」が本家筋になるとのことです。
キンモン「登鶴」のぼりつる 北海道旭川市:登鶴酒造(廃業) 撮影地:北海道 小林酒造さんのページへ
同じく旭川のお酒「登鶴」です。古くはテレビコマーシャルも放映されていたとのことで、知名度も高い銘柄でした。
一番よい酒「登鶴」のぼりつる 撮影地:北海道
昭和61(1986)年に登鶴酒造さんは廃業。現在「登鶴」の商標は「北の錦」の小林酒造さん(北海道栗山町)が継承されています。
コクのある「登鶴」甘口の清酒 撮影地:北海道
一番よい酒「登鶴」のぼりつる 撮影地:北海道
コクのある「登鶴」甘口の清酒 撮影地:北海道(展示品)
金紋「登鶴」キンモン(ベンチ広告) 撮影地:北海道
一番よい酒「登鶴」 撮影地:北海道
清酒「旭高砂」 北海道旭川市:高砂酒造 撮影地:北海道(展示品)
明治32(1899)年、旭川に創業した小檜山酒造さんのお酒。「旭高砂」は創業時からの銘柄でした。昭和40(1965)年、合併を機会に高砂酒造と社名を変更。以後「黒松高砂」、近年は辛口の「国士無双」が主要銘柄となりました。平成16(2004)年、民事再生法の適用を申請しましたが、営業は継続されています。
醇良清酒「旭高砂」 撮影地:北海道(展示品)
この「旭高砂」の看板2種は、蔵元に展示されているものです。
醇良清酒「澤乃雪」 撮影地:北海道(展示品)
「澤乃雪」を造っていた石崎酒造さんは、昭和40(1965)年に小檜山酒造さんと合併しました。
お酒は「大雪山」 北海道上川郡愛別町:大雪山酒造(廃業) 撮影地:北海道
旭川を中心にした上川盆地で酒造りが盛んになったのは、大雪山からの豊富な伏流水が酒造に適していたためです。愛別の「大雪山」は、そんな背景をそのまま銘柄としたものですが、昭和56(1981)年に廃業。このお酒も現存しません。
清酒「和が友」 北海道旭川市:野崎酒造(廃業) 撮影地:北海道
このお酒は昭和53(1978)年当時の資料にも載っていないので、かなり以前に廃業されたものと思われます。旭川市内に残っていた看板です。
清酒「和が友」 撮影地:北海道
銘酒「花の友」 北海道旭川市:合同酒精(オエノングループ) 撮影地:北海道(個人所有)
この看板は軒先吊り下げ式で、裏は「ゴードー焼酎」の広告になっています。旭川の合同酒精さんが昭和26(1951)年に北海道一円で発売した合成清酒の銘柄です。
うまい酒「勇躍」 北海道旭川市:合同酒精(オエノングループ) 撮影地:静岡県
「勇躍」も合同酒精さんの銘柄だった模様です。
銘酒「深雪・千鶴正宗」 北海道旭川市:合同酒精(オエノングループ) 撮影地:北海道(展示品)
「千鶴正宗」は合同酒精さんの新清酒(合成清酒)の銘柄だったことがわかりました。現在も調理用の合成清酒で「千鶴(せんかく)」という銘柄が残っています。「深雪」についてはわかりませんが、看板を共有しているので同社に関連した銘柄だったと推測します。
清酒「金滴」 北海道新十津川町:金滴酒造 撮影地:北海道
明治22(1889)年、奈良県十津川村の大洪水で被災した人たちが北海道へ移住してきました。彼らが開拓した地は新十津川と名付られ、そこに明治39(1906)年、新十津川酒造が設立。
味自慢 清酒「金滴」 撮影地:北海道奈井江町(非現存)
設立当初は「徳富川」「花の雫」という銘柄でしたが、大正7(1918)年、ピンネシリ山麓の砂金川にちなみ「金滴」を発売。昭和26(1951)年、社名も金滴酒造と改称され現在に至っています。
一番よい酒「千歳鶴」(社名右書きバージョン) 北海道札幌市:日本清酒 撮影地:北海道札幌市(非現存)
一番よい酒「千歳鶴」(社名左書きバージョン) 撮影地:北海道
「千歳鶴」は北海道の代表的な銘柄です。明治5(1872)年に札幌の創成川付近で酒造りを始めた柴田酒造店を中心として、何度かの企業合同を経て、昭和3(1928)年に日本清酒となりました。現在では札幌唯一の蔵元になっています。お酒の他に「コトブキみそ」「余市ワイン」も有名です。
良いお酒「北の誉」 北海道札幌市:北の誉酒造(現・合同酒精) 撮影地:北海道(展示品)
明治34(1901)年、小樽で生まれた北海道の代表的銘柄です。その後、小樽・札幌・旭川の3市と、一時は樺太(サハリン)大泊にも工場を持ち、酒造りをされてきました。昭和43(1968)年に各地の系列会社が合併、北海道では最大の清酒メーカーとなりました。平成28(2016)年、合同酒精に吸収合併され、銘柄も同社に引き継ぎました。
清酒「北の錦」 北海道栗山町:小林酒造 撮影地:北海道(展示品)
明治11(1878)年創業。米どころ空知地方の南、栗山町のお酒です。栗山の周辺には夕張など数多くの産炭地があり、昭和20〜30年台には多くの炭坑員に愛飲されて出荷数を伸ばしました。この看板は札幌市内某所で偶然見つけたものですが、あまりに無造作に置かれており展示品なのかどうかも疑問な一枚です。
うまいお酒「旭正宗」 北海道旭川市:大谷酒造 撮影地:北海道(展示品)
かつて旭川市6条6丁目にあった酒蔵です。昭和45(1970)年に廃業され、現在は石油販売の会社が残っています。

優等清酒 牡丹「いろ媛」 北海道根室市:兼古酒造店 撮影地:北海道(展示品) 昭和44(1969)年、北の誉酒造さんと合併。

清酒「保久名正宗」 北海道名寄市:名寄醸造(廃業) 撮影地:北海道(展示品)
大正8(1919)年、名寄の町議会議員だった野坂、三井両氏の共同出資で創業。昭和に入り廃業。

銘酒「亀の露」 北海道帯広市:帯広酒造(廃業) 撮影地:北海道

酒は「香蘭」 北海道室蘭市:香蘭酒造 撮影地:北海道奈井江町(非現存)
香蘭酒造さんは昭和37(1962)年に北の誉酒造さんと合併しました。

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